教育の実績

看護師国家試験の合格率

看護師国家試験合格率の推移

平成 平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 令和元年度 令和2年度 令和3年度 令和4年度 令和5年度 令和6年度
全国合格率 89.4 88.5 91 89.3 89.2 90.4 91.4 90.8 87.8 90.1
JA合格率 97 97.2 100 100 100 97.0 97.1 100 100 100

 

 

卒業生の進学・就職先一覧

第24回生〜第30回生

令和7年3月現在
(単位:人)

  平成30年度
(24回生)
平成31年度
(25回生)
令和2年度
(26回生)
令和3年度
(27回生)
令和4年度
(28回生)
令和5年度
(29回生)
令和6年度
(30回生)
合計
久美愛厚生病院 3 5 6 4 5 2 5 30
高山厚生病院     1         1
東濃厚生病院 6 5 6 4 5 2 6 34
土岐市立総合病院     1   2 2 5 10
中濃厚生病院 9 8 7 6 7 6 2 45
西濃(揖斐)厚生病院 3 5 2 3 5 8 6 32
岐北厚生病院 4 3 3 7 4 5 2 28
西美濃厚生病院 4 1 5 5 2     17
高山赤十字病院       3 2 4 2 11
須田病院     1 1 1     3
その他       2 2 1 4 9
進学     1       1 2
合    計 29 27 33 35 35 30 33 222

 

《進学先》
(30回生) 武蔵野大学 通信教育部 心理学専攻
(26回生) 岐阜県立衛生専門学校 助産学科

 

令和7年度 在校生数(1学年40名定員)

学年 在校生数
1年生 41名
2年生 37名
3年生 29名
合計 107名

 

令和7年度 社会人等入学生数

令和6年4月9日現在 
  男性 女性 合計
1年生 2名 2名 4名
2年生 0名 5名 5名
3年生 0名 3名 3名
合計 2名 10名 12名

 

卒後1年目のアンケート結果

当校では卒業後11か月目に、就職先の上司による卒業生評価を実施しています。 看護職能団体である日本看護協会によると、新人看護師の到達レベルは「助言すればできる」段 階としているため、3に赤い線をつけています。その基準と比較すると、卒業生評価では、知識面・ 技術面で、どれも3.0を上回っています。特に態度面は高く、患者を尊重したかかわりと看護師と しての自覚を持ち努力している卒業生の姿が伺えます。

 

 

 

学校評価

令和6年度 学校評価 自己点検・自己評価

本校では、教育の質の向上とより良い学校運営を目指して、学内に自己点検・評価委員会を設置し、「専修学校における学校評価ガイドライン」を参考に、教育活動全般に渡って自己点検・自己評価を実施しています。
その結果をもとに教育内容や学校運営を見直し、改善を図り、より質の高い教育を提供できるよう取り組んでいます。
評価は、9領域83項目について、令和7年2月に4段階評価(【4点:とても適切である】、【3点:適切である】【2点:不適切である】、【1点:とても不適切である】)を実施し、領域ごとの平均点を表出しました。

 


全体の平均点は、3.45点(昨年度3.54点)であり、【適切】以上の評価でした。

 

【 Ⅰ 学校運営 】
  • 組織目標は教育理念を基に、前年度の評価を踏まえ策定しており、組織の課題を教職員が共有し、解決に向けて協力して対応することができました。
  • 外部者評価を含めて、学校運営評価を実施し、結果を公表することで、法令や倫理を遵守した学校運営に取り組むことができました。
  • 情報システム化については、Teamsを使用したデータファイルの送受信やチャット機能の利用、グループワークにiPadを利用するなど、講義や臨地実習において、教育上必要な教員と学生とのコミュニケーションを効果的に行うことができました。
  • 新型コロナウイルスやインフルエンザウイルスなどの感染症に対しては、医療に携わる看護専門学校という特性を学生に説明し、マスクや手指消毒など基本となる感染対策を年間を通して継続しました。市中の感染状況を把握し、校医や感染管理認定看護師とタイムリーに連携を図り、安全で適切な学習・実習環境を整えることができました。

 

【 Ⅱ 教育課程・教育活動 】

  • 3学年を対象とした学校生活におけるアンケート調査や卒業時アンケート調査、卒業生の就職11ヵ月後のアンケート調査を実施し、その結果や意見を教育活動に反映させています。
  • 効果的な授業運営を図るため、学生による学内教員の授業評価アンケートを実施し、講義や実習指導などの改善に役立てることができました。また、30時間以上の講義を担当して頂いている外部講師の評価を実施し、講義に反映して頂いています。
  • 講義
  • 義や実習の評価基準や評価方法については学生に提示し、評価結果については、公平性・妥当性が保たれるように教員間で審議を重ねています。また、学生には評価を速やかに返却し、学生が納得できるように説明責任を果たすように努力をしています。
  • 臨地実習においては、臨地実習施設と連携を図り、感染予防対策を含めた安全な実習環境の整備に努めることができました。また、臨地実習指導者と担当教員が情報を共有し、知識や看護技術・態度についてタイムリーに指導できるよう、継続的に調整を図っています。
  • 令和6年度から、全ての臨地実習においてルーブリック評価を実施しています。評価基準・評価内容が妥当であるか検討を重ね、次年度に活用します。
  • 社会人基礎力については、社会人基礎力育成のための指導方法を明文化し、指導を強化しています。また、臨地実習終了後には社会人基礎力の振り返りを行い、自己の課題と今後の展望について考える時間を設け、臨地実習や生活の場において、社会人基礎力向上に向けた関りを継続することができました。

 

【 Ⅲ 学修成果 】

  • 看護師国家試験合格率は全国平均を上回っており、復年での合格者も含め、100%の合格率が10年以上継続しています。
  • 臨地実習においては、学生が実習目標を到達できるように、学生一人一人に継続した支援を実施しています。
  • 学生一人一人の学習成果を上げるため、定期的に個別面接を実施し、適宜、相談に応じています。
  • 退学者・休学者の状況を把握・分析し、指導に繋げており、退学者は全学生の5%以下、休学者は3%以下となっています。
  • 在学生による学校生活に関するアンケートでは、「専門知識・技術の習得について満足している」「看護学の本質を学んでいるという実感がある」が上位を占めており、『専門職としての看護師』という認識を高めることに繋がっており、第一の使命は果たしていると考えています。

 

【 Ⅳ 入学・卒業対策、就職・進路支援 】

  • 入学希望者を対象に個別相談会を開催しており、今年度は28名(うち保護者同行は25名)が来校されました。相談者には本校の魅力を説明し質問に応じています。また、学校内や学生寮内の見学をして頂き、学習の場だけでなく、生活の場を直接、確認できたことも本校の受験に繋がっています。
  • 看護師の魅力や本校への入学を推進するために、看護学校関係者(学校長)と各病院関係者(看護部長、事務局長等)が連携し、飛騨地区以外にある高校を延べ18日間44校を訪問しました。高校側は一連の流れで情報が把握でき、理解に繋がっています。また、病院職員と看護学校の教員との協働により、双方の理解を深めることができました。
  • 令和5年度から飛騨地区の中学校訪問を実施しています。令和6年度は8校を訪問し、延べ500名の生徒・保護者・教員を対象に、看護師の魅力や飛騨においても看護師免許が取得できる看護専門学校があることを説明しています。将来的に「本校に入学したいという目的意識を持ち高校へ進学」という流れができるよう進めています。
  • JA岐阜厚生連病院におけるふれあい看護体験に学校長が参加し、延べ12日間で158名を対象として、「看護職資格取得までの道」「看護大学と専門学校の違い」などを踏まえ、本校の魅力を説明しました。
  • 令和6年度入学生より、学習習慣の定着や学習意欲の向上を目的として、「入学前教育プログラム」を実施しています。
  • 2年生を対象に毎年5月頃、就職の動機付けを図るため、飛騨地域以外の厚生連6病院見学研修を実施しています。コロナ禍の4年間(令和2年度~令和5年度)はWEB(オンライン)で病院見学(病院紹介)を実施しましたが、令和6年度は厚生連6病院に出向き、病院見学や看護師との交流を図りました。
  • 卒業生の就職11ヵ月後のアンケート調査を実施し、その結果や意見を教育活動に反映しています。また、卒業生への就業支援対策の一環として、「JA看護学校ホームカミングディ」を開催しています。令和6年度は、感染管理認定看護師として現場で活躍している本校卒業生が、就労継続やキャリア形成について講演を行いました。

 

【 Ⅴ 学生生活への支援 】
  • 「専門実践教育訓練指定講座」として、厚生労働大臣から指定を受け、専門実践教育訓練給付金の指定対象校となっています。(令和6年10月1日付)
  • 令和2年度から「大学等における修学の支援に関する法律(令和元年法律第8号)第7条第1項各号」に揚げる要件を満たしているため、岐阜県から高等教育の修学支援新制度の対象機関に指定されています。(令和6年8月23日更新確認)
  • 1年に2回(前期・後期)、学業成績を保護者に郵送し、保護者への理解とその後の学習に向けての動機付けを図っています。
  • 就職や国家試験合格率、進学の状況を公表し、就職・進路支援について、計画的に取り組むことができました。また、学生一人一人の特性や個性を生かすことができるように、必要に応じて個別の支援を継続して実施しています。

 

【 Ⅵ 財政、施設設備の管理、安全管理 】

  • 令和2年度から、高山市より医療人材育成確保事業補助金及び、飛騨市より医療人材育成機関施設整備事業補助金を頂き、教育用具や教材などを購入し、さらに教育の充実を図っています。
  • 校舎内の設備等については、在校生や教職員からの意見・要望をもとに、優先度の高いものから工事、修繕を実施しています。今年度は、第3教室と図書室にエアコンを設置しました。
  • 学生にとって必要な教材を過不足なく提供でき、その物品の管理を合理的に行うために、管理棚を設け定期的に事務職員が点検・補充しています。
  • 総合防災訓練を年2回実施し、学生の安全や施設設備が確保されていることを確認しています。
  • 在学生の健康管理については、1年に1回の健康診断を実施するとともに、体調不良時は早めに受診を勧め、場合によっては校医や久美愛厚生病院感染管理認定看護師に相談するなど、タイムリーに対応し、健康管理に努めています。また、教職員においても1年に2回の健康診断を実施しています。

 

【 Ⅶ 教職員の能力向上 】

  • 看護教育力向上のために、教員は研修会等へ積極的に参加し、教員間で学びを共有しています。
  • 臨地実習提携病院の看護師を対象に、校内実習の授業参観・授業公開を実施し、能力の向上を図っています。
  • 看護教員のキャリアアップのために、自己点検シートに基づき年2回自己評価を実施しています。また、「看護教員キャリア別達成確認表」を作成し、年度末に自己評価、教務主任評価及び必要時、教務主任面接を実施しています。
  • 専任教員としての資質向上のために、「看護の統合と実践」担当教員が臨地研修を実施し、看護実践力を強化しました。

 

【 Ⅷ 広報・地域活動 】

  • 今年度は岐阜県内の進路ガイダンスを15件(78名参加)実施しました。また、オープンキャンパスを開催し86名(うち保護者34名)の参加がありました。本校の学生との交流や保護者の方への説明等を実施し、本校への進学希望の動機付けを図っています。
  • 本校の学校行事や授業の様子を、ホームページ上にトピックスとしてとりあげ、タイムリーに更新しています。
  • 社会貢献・地域活動として、学生がボランティア活動を行っています。

 

【 Ⅸ 学生寮 】

    • 学生寮の施設・設備等については、寮生や職員からの意見・要望をもとに、優先度の高いものから工事、修繕を実施しています。今年度は、玄関ホールのカーペット張替えや食堂のエアコン交換、厨房の調理機器の更新を実施しました。
      学生寮内の安全・安心が確保され、学生が学業に専念できる生活環境を整えるように努力しています。

 

令和6年度 第2回学校関係者評価委員会報告書

(評価対象期間:令和6年4月~令和6年10月)

令和6年12月
JA岐阜厚生連看護専門学校

  1. 学校関係者評価の実施方法及び公表について

     令和6年12月13日に令和6年度 第2回学校関係者評価委員会を開催しました。 学校関係者評価委員の皆様には、「令和6年度 組織目標達成のための実績」について説明し、ご意見を頂きました。多くの貴重なご意見やご指導に対し、感謝申し上げます。
     評価結果は、本報告書として取りまとめ、今後の教育活動や学校運営の改善に生かし、それらの質の向上に努めるとともに、ホームページ等に公表します。

  2.  

  3. 学校関係者評価委員
    青木 京子氏   公益社団法人岐阜県看護協会 会長
    都竹 智香子氏  高山赤十字病院 看護部長
    下畑 五夫氏   講師(地域社会科学・人間工学)
  4.         

     

  5. 学校運営評価委員からの意見および今後の手立て(別紙)
     「令和6年度 組織目標達成のための実績」についてご意見を頂きました。頂いたご意見を踏まえ、早期に改善できることは速やかに対応します。また、長中期的な取り組みを要する事項については、検討の上、計画的に改善・向上に取り組んでまいります。
 
令和6年度 第2回 学校関係者評価委員からの意見および今後の手立て
JA岐阜厚生連看護専門学校

※ 4月~10月までの中間報告であるため、Ⅰ 学校運営 Ⅲ 学修成果 Ⅵ 財政、施設設備の管理、安全管理 Ⅶ 教職員の能力向上 Ⅸ 学生寮に関してのご意見はありませんでした。

  学校関係者委員からの意見等 意見等に対する今後の手立て

教育課程・教育活動

  • 「教職員が学生のロールモデルとなるような姿勢を示す」というのは「背中で語る」という意味だと思うが、 教職員があまり頑張り過ぎないことも大切だと思う。孔子の論語に「これを知る者は、これを好むものに如かず、これを好むものは、これを楽しむものに如かず」とある。「知っている人よりも、それを好きだと思っている人の方が物事の上達が早く、さらに上なのはそれを楽しんでいる人である」という意味である。教職員も仕事を楽しんでやって頂きたいと思う。
  • ロールモデルとして自分たちの背中を見せるだけではなく、自分たちが楽しんでやっていることを一緒にやっていくことが大切だと思う。看護協会のセカンドレベル研修会では、協会長との面談を実施するなど、受講生にかなり近づいていく試みを行っている。今後、ロールモデルの方法を検討すると良いと思う。
  • 社会人基礎力は挨拶から始まる。貴校の学生・卒業生は挨拶がきちんとできており、指導が行き届いていると感じている。
  • 入寮生は約6割とのことであるが、寮生活から学べることも多いので、社会人基礎力の教育にも取り入れると良いと思う。
  • 本校の教育目標に「学生にロールモデルとなるような教育・仕事への取り組み姿勢を示し、学生からの信頼を得る努力を継続する。」がある。本校には教職員が共に切磋琢磨しながらも、お互いを労わり合う職場風土が根付いている。明るく働きやすい職場(教育環境)を作ることは、職場(教育現場)の活性化に繋がり、仕事(学習)に対する意欲や生産性の向上に深く関与すると考える。また、「楽しみながら働くこと」を教職員間で共有できるように、日頃のコミュニケーションを大切にしたい。今後も学生にロールモデルとなるような姿勢を示し、学生からの信頼を得る努力を継続する。
  • 社会人基礎力の育成については、日々、学校生活の場面ごとに指導を強化している。また、臨地実習終了後には社会人基礎力の振り返りを行い、自己の課題と今後の展望について考える時間を設けている。今後も臨地実習や学校生活において、社会人基礎力の向上を意識した具体的な関りを継続する。
  • 学生寮においては「入寮生の心得」を基に、規律性(社会人として、様々な場面での良識やマナーの必要性を理解し、ルールを守り、自らの行動だけでなく、周囲への影響を考えて責任ある模範となる行動をとることができる力)を養うように指導を強化している。 寮生活においても、規律正しく、秩序ある集団生活が送ることができるように、また、他人を思いやる気持ちや自律心を育むことができる関りを継続する。

入学・卒業対策就職・進路支援

  • 入学前プログラムなど、学習習慣を獲得する取り組みは大切である。就職後の生涯学習においても学習習慣が身に付いていないと、自発的に調べたりすることに繋がっていかない。学生時代から学習習慣を身に付けることは重要である。
  • 今年度の貴校の学生は、授業後にも質問する学生がおり、良い方向に変化していると感じている。入学前教育プログラムを開始され、業者が行った採点を教員もチェックされているようであり、このようなことが功を奏しているのではないかと感じている。
  • ・ 他校の評価委員をしているが、貴校のように受験生が獲得できている学校は珍しい。多くの学校では、受験生確保が厳しい状況となってきているため、貴校は受験生確保が上手くできていると感じている。
  • JA岐阜厚生連の強みは組織が大きいことである。病院が連携して研修のシステムを作り上げ、それを売りにするとよいと思う。個の病院で、看護職を育てるのには限界があるため、できるだけ地域の病院が連携して育てていけるシステムができ上がるとよい。
  • 3年目を迎えたホームカミングデーの実施も、卒業生が様々な情報を得ることにつながり、大変良い取り組みだと思う。
  • 本校入学後に戸惑うことがないように、入学決定から入学式までの間に、確実な基礎的知識の習得や、学習習慣の確立が図れるように強化することが必要と考える。そのため、令和6年度から専門業者と連携し、入学決定者に「入学前教育プログラム」を開始した。 令和6年度は推薦入試・社会人入試合格者を対象とし、受講費用は本校が負担した。受講前・後にアンケート調査を実施したが、学習への取り組み姿勢や、看護学校の学習に対する思いなどを把握することができた。また、学習内容が「高校の授業内容を看護学校の授業にどのように活かすか」といった視点であり、学生にとっても大変わかりやすい内容のため、学習意欲にも結び付いており、学生からも高評価であった。来年度以降も継続する予定である。
  • 学生確保対策として、個別進路相談会の継続、進路・進学ガイダンスの参加、オープンキャンパスの開催、高校訪問の継続、JA岐阜厚生連が開催するふれあい看護体験への参加等、今年度も積極的に活動している。また、今年度は一般入学試験を12月に実施したが、受験者数は昨年度の1.62倍に増加した。
  • 個別進路相談会やオープンキャンパスに参加し、直接、学習や生活の場を確認できたことは、本校受験の高い動機付けとなっていることが示唆された。特にオープンキャンパスは今年度まで年1回、8月に実施していたが、令和7年度からは年2回(4・8月)に実施予定とした。今後も積極的に受験生確保に努める。
  • 今年度のホームカミングデーの目的は「現場で活躍している本校卒業生の講演を通して、今後の就労継続やキャリア形成に繋げる」であったが、参加者は対象者の約10%であった。今後は事前に卒業生のニーズを把握したり、JA岐阜厚生連病院に勤務している全卒業生を対象とするなど、方法や内容についても参加者が増えるような工夫が必要と考えている。

学生生活への支援

  • 以前、関わった保健師がネイルファッションをしていた。「制約があると働きにくいか」と質問したところ「もう少し自由が欲しい」と言っていた。看護部長等からも「対象者にとって不快とならないことを注釈とし、頭髪の色もあまり制限しないようにしている」との話を伺った。看護職だけでなく、患者の価値観も多様化しているため、「品位」の捉え方が難しくなってきている。
  • 就職後一定数、離職する人がいる。「学生時代は2週間で実習が終わると思えば頑張れたが、仕事はエンドレスであるため苦しくて続けられない」という人や、3年目でようやく夜勤ができるようになった人もいる。 学生時代とのギャップをできるだけ少なくするため、ローテーションなどを取り入れて実施しているが、病院側がどこまで多様性を受容していくかが課題だと感じている。
  • 学習環境や年齢など、多様な学生を教育することの大変さを感じている。学習習慣は就職後も大切である。臨床においても、学習のためのお膳立てが必要であったり、安易にデジタル機器で回答を得るなど、効果的に学習できているのか不安に思うことがある。効果的な学習のために、デジタル機器をどのように活用することが良いのか、難しいと感じている。
  • 日本看護協会が提示している「看護職の倫理綱領」第13条は【看護職は常に品位を保持し、看護職に対する社会の人々の信頼を高めるよう努める。】とされ、常に看護職はこの職業の社会的使命・社会的責任を自覚し、専門職としての誇りを持ち、品位を高く維持するように努めることが必要とされている。また、看護に対する信頼は、専門的な知識や技術のみならず、誠実さ、礼節、品性、清潔さ、謙虚さなどに支えられた行動によるところが大きく、これは、看護学生であっても、教職員であっても同様と考えている。 しかし、個人の性質や人格、人柄は現代では多様性や個性として捉えられ、個を尊重する世の中を生きる20歳前後の学生に道徳的基準から見た品性や品位を教授することが難しいと感じる場面も少なくはない。 しかしながら、看護は看護を必要とする人々からの信頼なくしては存在することはなく、看護職としての社会的使命・社会的責任を自覚し、専門職としての誇りを持ち、品位を高く維持するように努めることは、時代が変わっても普遍的であると捉えている。それゆえ、看護基礎教育でいかに具体的に学生に伝えていくのか、先人として生きている私共に課せられた大きな課題であると考えている。
  • 学習習慣の確立については、社会人基礎力の主体性(物事に進んで取り組む力)や実行力(目標を設定し確実に行動する力)、計画力(課題の解決に向けたプロセスを明確にし準備する力)と大きく関与しているため、指導を強化したい。また、教育現場と臨床現場の乖離(ギャップ)が少なくなるように、双方間での情報交換や情報共有も重要である。今後も就労継続に繋がる関りを学生時代から培っていきたい。
  • 効果的な学習のために、様々な情報やデジタル機器等をどのように活用するか、本校ではICT教育推進委員会を中心に進めている。倫理的な側面を踏まえながら、より質の高い教育方法や学習活動を展開したい。

広報・地域活動

  • 厚生連病院以外の、地域の病院の「ふれあい看護体験」にも参加できるとよいと思う。その情報を取得することが難しいため、看護協会としても考えていきたい。
  • 中学校出前授業が実施できたのは約5割とのことであるが、その実績を可視化すると良い。看護協会では出前授業の実績をホームページに掲載している。
  • 中学校にまで訪問されていることは非常に良いことだと思う。現在の高等学校は全入学状態の学校が多くなっており、定員割れしているところも少なくない。私立大学も6割ほどは定員割れをしている。このような状況であるからこそ、こちらから積極的にPRしていくことが重要だと思う。 また、対面で行うことによって、お互いに良い情報が伝わりやすいため、オープンキャンパスも実施されていることは良いことだと感じている。
  • JA岐阜厚生連病院におけるふれあい看護体験に参加し12日間158人(中学生4名、高校生154名)を対象として、「看護職資格取得までの道」「看護大学と専門学校の違い」「看護学校や看護大学を選択する時に確認して頂きたいこと」を踏まえ、本校の魅力を説明した。今年度は初回のため、JA岐阜厚生連病院を中心に展開したが、可能であれば、今後はJA岐阜厚生連病院以外でも参加を依頼させて頂きたい。
  • 飛騨地域にある中学校8校を訪問し、キャリア講話(出前授業)を開催した。人としても成長できる看護の素晴らしさ、看護師としてのやりがいなどを伝え、飛騨高山でも看護師免許が取得できる看護専門学校があることを認識して頂いた。また、卒業生の写真付きメッセージ、本校紹介ポスターの掲示を依頼した。後日、中学生の母親が直接、本校に来校され、「本校に入学するためにはどの高校に進学したらよいか」と相談を受けた。今後は中学校訪問についても、ホームページで情報を発信していきたい。
  • オープンキャンパスについては、前述した通りである。